多職種協働が不可欠な介護医療院

介護医療院は、介護施設の機能だけではなく医療機関の機能も合わせ持っている。そのため一般的な介護施設とは異なる人材も働いているので、どのような職種の方が勤務しているか把握しておくことも必要だ。実際に医療的ケアを入居者に提供するために欠かせないのが、医師や看護師などの医療従事者である。勤務している医師や看護師の数は、入居者に応じて決められている。また、介護士から見た場合、医療従事者が同じ職場にいることで、介護している際に入居者の気になる症状があったら気軽に相談することが可能だ。

介護医療院では入居者の身体機能が低下しないように理学療法士や作業療法士、言語聴覚士などの資格を持つ方も働いている。入居者の症状に合わせたリハビリを提供しているため、介護士はリハビリのためのスタッフと連携して、どのような点に注意したらいいのか把握しておくことも大切だ。別の職種の方が連携することで、入居者に質の高いサービスを提供することにつなげられる。

ほかにも、介護医療院で働く職種には薬剤師や栄養士があげられる。薬剤師は医師の指示を受けて、薬を処方し、入居者がしっかりと飲めているかの確認などが主な仕事だ。一方栄養士の場合は、入居者に合わせた食事メニューの提案などの、細かな指示をしている。塩分制限など食事制限がある方向けのメニューも考えていて、入居者の症状に合わせた対応が求められる。同じ職場で働く仲間を知ることも、介護医療院で働く介護士にとって大切な仕事の1つだ。